指輪などの、使わなくなったジュエリーのリフォームが流行っています。代々受け継がれたおばあちゃんの形見などがタンスに眠ったままもったいないのだそうです。

今のひとたちはあまり宝石を着けませんが、明治の女、大正の時代の女性は宝石を日頃からよく着けていたのです。おばあちゃんを思い出してみますと、サファイヤのついた指輪を毎日着けたままぬかみそを平気で漬けていましたし、ルビーの指輪を着けたまま、ごぼうの泥を洗っていたんです。

そのリングは、指から飛び出たデザインでしたので、当然指輪の細かい装飾にぬかみそが入り込み、それをブラシでごしごしやっていたおばあちゃん。いつでもどこでも宝石と指輪本体はゴールドだったというのはめずらしくなかったんです。

そんな使いこまれたリング、今着けるにはもう年季が入りすぎたリングをジュエリーリフォームやさんに持ち込んで今風の好みのジュエリーに作り変えるのだそうです。それにしても宝飾業者さんだけが得をするだけですのでもったいないと個人的には思いますが、昔のひとは常日頃から宝飾品と仲良しだったのだなとつくづく思います。

今は超音波洗浄機もありますが、そんなものでダイヤの指輪を洗ったりはしないでしょう。

ハンドクリームを塗るときでさえ、指輪をはずして、洗い物をするときも指輪をキッチンの指輪置きに置いてくださいと宝飾屋さんの店員さんに買う時に説明されるそうですから。

さて、指輪に傷がつくのもまったく気にせずサファイヤをガンガン着けていたおばあちゃんはとてもかっこいいと思いますが、現代のひとは傷をとても気にします。どうすれば傷がつかないか、傷がついたらどうすればいいか。傷というのは触っただけでも付きますし、毎日つければそのたびに傷になっていきます。目に見えませんが。そしてそれが日々蓄積してプラチナなどの地金が摩耗してゆき、目にみえてくすんでくる、それをきれいにするには傷をもっと削り取るしかありません。目減りは避けられません。けれど昔のお母さんたち、おばあちゃんたちは、指輪とともに過ごした日々の蓄積も愛して着け続けていたのかなと思いを馳せてみたいと思います。傷ってそんなに醜いものでしょうか。。。

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現代には、プラチナの2倍も傷に強いチタンという金属があります。明治通りのアウディービルの近くです。

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