チタンの色というのはガラス膜のような透明で硬い膜に覆われたチタンが反射を起こす現象です。
その膜の厚い色。膜の薄い色というのがあります。プリズムのような光の跳ね返りと思ってよいのではないでしょうか。

そしてその膜の覆い方、成膜の方法によって色落ちしやすい色としにくい色、頑固でなかなか落とせない色とがあります。

まず電解による成膜でついたチタンの色というのはとてもムラなくきれいにつきますが、値札のタグをかけておくだけでもどんどんこすれて落ちていってしまいます。とても日常長持ちするものではありません。
いっぽう、温度管理によって電気を通さずに色を着ける方法で覆われた膜はとてもがんこで長持ちする色です。
色ムラは彫刻された部分とそうでないリング部分で若干差がでることがありますが、結婚指輪としての耐久性を備え5年10年経っても色落ちはありません。

色調の中でもがんこな強い被膜は緑やピンク、レモンイエローやアクアマリンです。

比較的長持ちできないのが赤紫、黄土色(はちみつイエロー)です。

いずれの色にせよこの膜のおかげで金属アレルギーをも防ぐ効果を発揮します。なぜならガラスの質のような透明な膜は金属と指が触れるのを遮断してくれるからです。