Categotry Archives: 金属アレルギー

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チタンの色には落ちやすい色と落ちにくい色があるのをご存知ですか?

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チタンの色というのはガラス膜のような透明で硬い膜に覆われたチタンが反射を起こす現象です。
その膜の厚い色。膜の薄い色というのがあります。プリズムのような光の跳ね返りと思ってよいのではないでしょうか。

そしてその膜の覆い方、成膜の方法によって色落ちしやすい色としにくい色、頑固でなかなか落とせない色とがあります。

まず電解による成膜でついたチタンの色というのはとてもムラなくきれいにつきますが、値札のタグをかけておくだけでもどんどんこすれて落ちていってしまいます。とても日常長持ちするものではありません。
いっぽう、温度管理によって電気を通さずに色を着ける方法で覆われた膜はとてもがんこで長持ちする色です。
色ムラは彫刻された部分とそうでないリング部分で若干差がでることがありますが、結婚指輪としての耐久性を備え5年10年経っても色落ちはありません。

色調の中でもがんこな強い被膜は緑やピンク、レモンイエローやアクアマリンです。

比較的長持ちできないのが赤紫、黄土色(はちみつイエロー)です。

いずれの色にせよこの膜のおかげで金属アレルギーをも防ぐ効果を発揮します。なぜならガラスの質のような透明な膜は金属と指が触れるのを遮断してくれるからです。

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なぜチタニウムが重宝がられるのか

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チタンは地中深くずっと古代から存在はしていたけれど、金や銀のような人類との歴史が無い新しい金属です。
クレオパトラの時代にもあった金や銀と新しいチタニウム、その差はなんでしょうか?
チタンが新しくとこからかやってきた金属なのではありません。
金属は鉱石を精製される工程を経てやっと金属というかたちで人類が手にすることができています。チタニウムも大昔から地球の地中に埋もれていました。ただ製錬技術がなかった。時代の進歩と技術が発展したことでやっとチタニウムと出会えたというわけです。
そして人類とつきあいが長かったプラチナには金属アレルギーを起こすようになってしまいました。金に対する金属アレルギーのあります。

チタンは唯一アレルギーの検査の項目に入れられていない金属です。つまり医療の現場から金属アレルギーの犯人視されていない潔白な金属たチタンなのです。

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金属アレルギー相談はチタン専門店へ

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[金属アレルギーは専門医に相談して?]
と、うたう文言を目にすることがあります。食品に関する食物アレルギーに関しても飲料に関しても日常目にすることが多々あります。
残念ながらお医者さんに金属のことを突っ込んで尋ねてもなかなか返答してもらえないのが現実です。
ドクターなら何でも知識を持っていると勘違いしがちで質問してみても、ジャンルが違うのですから金属の専門知識は持ち合わせていないのです。

金属を使ってジュエリーを作ったことがある皮膚科の専門医というのを探すのはかなり困難だと思います。金属アレルギーの専門家はむしろそれを研究して作っているジュエリー店の方だと思います。ドクターの金属素材の扱いよりも、ジュエリー工房の金属の取り扱いの方が日々研究されています。

個人的に、怪我をして傷口を縫うという現場に立ち会う経験をしたことが数回ありますが、糸ではなく金属性のホッチキスがふつうに使われます。約5日後抜糸ならぬ抜針の際、ドクターにその金属は何ですかという質問をしましたが、2度の施術とも返答はありませんでした。看護師さんが「さあ何でしょうねえ」というゆるい会話を交わしただけで帰りました。歯科でもメタルボンドに使用されている金属の材質を尋ねたのですが、そのときもくわしい組成は知らないとの返答をもらったことがあります。
実は抜針でもなく、正式には抜こうというのがほんとうのようです。治療と治癒に関して金属の素材は一般の患者にとっては、さしあたって問題にしないのが普通かもしれません。ですが金属アレルギーを研究している身としては、非常に興味があったわけです。ドクターはそうした知識のなさを追求されることは心外でしょうから、こちらもそれ以上詰めた会話は避けましたが、ピアッシングが原因で金属アレルギーを発症するのですから、そうしたホッチキスによる縫合でも起こりうると思ったわけです。その施術前に金属アレルギーの有無に関しての質問は受けたことがなく、出血を止め、傷口を一瞬で閉じることの利便性の方が優先されているのだと思われます。
実際、麻酔のひと射しプラスひと針の施術よりも、医療用ホッチキスの一打だけで済めば患者への負担も少ないという利点に対して同意してのことです。
のちのち現われる症状の可能性よりも、目の前の治療ということになります。アレルギー症状が出るひとよりも出ないひとの方が多い、くらいの認識かもしれません。

金属アレルギーの現状は統計などを見るまでもなく、身近なひとにもジュエリーでかぶれるひとが居ます。めずらしいことでなくなっているのが現状です。

皮膚科で行われる金属アレルギーの検査にしても日常あまり関係のなさそうな金属までもテストにセットになっていますし、花粉症アレルギーの検査にしても、ハウスダストや微小生物に対してたくさんの項目の試料をテストされます。
金属アレルギーテストの中に、チタンの試料がセットに入っていません。

専門医ではなく、金属アレルギー専門店へ相談
実際に金属アレルギーに感受性の強いひとは、何が知りたいのかを個別にチェックするのであれば、専門医ではなく、ジュエリー店の方へ行くべきです。金属アレルギーであればすべての金属が悪いかというと、そういうわけではありません。皮膚への負担をがまんして医院で調べ、分析結果がでればそれで解決にはなりません。
実際には、どのジュエリーを身に着けたらどういう症状が出ているかによく接している専門家はジュエリー店であり、どう対処してジュエリーを作ればよいのがわかっているのはジュエリーの専門家の方。

銀に対してアレルギーがあるなら、18金の指輪なら大丈夫かというと、そうとも限りません。18金ホワイトゴールドに銀がブレンドされてしまえば、パッチテストの意味がなくなってしまいます。それなら一番イオン化しないチタンであれば心配はしなくてすむことにもなります。金やプラチナも実用性を向上させる理由でブレンドされる異種金属が混入します。それに対し、チタンは純チタンです。あえて混ぜ物をする必要がない金属だから。
実用性を上げる=硬くする必要が、最初からないからです。

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チタンのデメリットを克服する努力と具体例

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彫刻を入れたチタンの結婚指輪チタンの指輪はサイズ直しができないのがデメリットという言葉がネット上に散見されるようになりましたが、実際にチタン専門店がどのように克服したかをご紹介したいと思います。

まず、微調整が可能な範囲は、叩いて伸ばせる1号程度ですが、スタンダードな平打ちリング、甲丸リングなどシンプルなものは2号大きくするか、それ以上伸ばせる場合もあります。

凹凸があったり装飾が細かい場合は叩いただけでなく装飾をやり直すことでサイズは大きくできますが、叩けばダメージが残りますので、修復します。サイズを小さくすることはできません。

貴金属とくにプラチナのエンゲージリングを着けている花嫁さまは、直径3mmから4mmの大きさのダイヤが特に一般的で、ゆるく着けているケースがあります。

プラチナのブライダルショップではサイズ直しできますから大丈夫ですよと言ってジャストサイズではないエンゲージリングを多々販売しているという印象があります。

あとでサイズ直しができるという安心文句です。

チタンの作り手は、そういうジャストサイズでないものを作ることはありえません。あとからもずっとサイズ直しが発生しない快適サイズで制作するというのが必須条件です。サイズを直す必要のないリングを作る=当たり前のこと。ですからしつこいくらいに測ります。

具体的には長時間着けたらどうなるか、指輪の幅も考慮します。幅が広いほど密着面積が多くなりますので着け心地は汗や指の血管の拡張によりむくみと感じられ圧迫するからです。そういった指の場合も研究しています。

また、関節が太い指の場合、単に関節を測っただけでは根元でゆるい指輪になりますので、内側も甲丸にし、内角を落とし、関節の通過をらくにする形状に加工します。そうすることで、付け根でもジャスト、出っ張った関節も通るという魔法サイズのリングが完成します。

また、楽器を演奏するひとの指は、一般的に、他のかたと違って指の腹に筋肉がついています。

美容師さんも、ハサミを持つ手の内側に筋肉があります。ボルダリングをする方、趣味でサイクリングをする方もグリップを握る指の特定の部分に張りがあり、通常の方と違うのです。個人個人の指の筋肉や脂肪の付き方、関節の太さを考慮しながらチタンの指輪を日々作っています。

永年の積み重ねと研究により、ぴったりサイズで作る技術は格段に上がっていきます。チタンの指輪職人はサイズで始まりサイズで終わるくらいにサイズにシビアです。指とリングサイズとその着け心地に対して責任を持って作ります。

一般的にサイズ直しをすると思って買っておられる方が多いのは、それほど既製品がジャストではなく、個々にぴったりにならないことが前提だった貴金属の歴史のせいではないでしょうか。

プラチナや金の指輪がゆるくて合わない場合はよくサイズを詰めるという言葉を聞きますが、貴金属の指輪をカットして余分な地金を除去して切り口をまた接ぐという工程が取られます。拡げる場合も継ぎ足しです。

何度も切ったりくっつけたりということは結婚指輪には縁起の面ではご法度です。離れたりくっついたりは離婚指輪となります。

チタンはひとつの塊から継ぎ目なしの状態で完成しますので正真正銘のマリッジリングです。そこが他のファッションリングとの違いだとも思っています。

では、もしもサイズ測定した日のサイズと、実際に完成した日の指のサイズが変わっていて、ゆるかったとしたらチタンの指輪はどうするのでしょうか?

その対策には、もう一本補助のリングをご用意する方法があります。結婚指輪が隠れるくらいの極細のリングをストッパーのようにして重ねて着けて大切な結婚指輪を紛失しないように守る役割です。

一時的に指が低い気温のせいで収縮したりということが季節でおこることがあります。冬のあいだ、指が細い時期だけはストッパーのリングを重ね着けし、むくんだときは補助なしで結婚指輪単体でといった具合にご本人の体調に応じてゆるいかゆるくないかで着けはずしできることになります。

ゆるいからと言って輪を切ってしまうことは和も切れていまいます。ひとつながりの輪を切らない主義、これはチタンの結婚指輪のデメリット克服策による功名になり得たのではないかと思います。

プロドットコム 松本

 

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近頃チタンでもアレルギーが出るという嘘 実はコーティング

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最近はチタンでも金属アレルギーが出るらしいから。。。というのは本当でしょうか?

実際にはチタンで金属アレルギーになっているのではなく、シルバーにチタンコーティングしたり、真鍮にメッキしたりチタンと偽って販売されて、チタンと信じて着けてしまったために起こる金属アレルギーであるということです。

もしチタンで金属アレルギーになるのなら、なぜ皮膚科のパッチテストの項目に、金属アレルギーの原因物質としての「チタン」の項目がないのでしょう。プラチナも金も銀も金属アレルギーの原因金属と認定されています。チタンはまだ認定されていないので、もし調べたかったら特別にチタン試料を取り寄せなければいけません。たいがいのドクターはなさっていません。

もしチタンですと言って売られているピアスで金属アレルギーが発症したら、まずその販売店に確認すると良いですね。

最近こうした事例が増えた背景としては、純チタン製ではなく、安価な金属にチタンをコーティングして市販している量産アクセサリー業者が増えてきたということがあります。貴金属以外の安価な金属も金属アレルギーの原因として認定されています。ニッケル、亜鉛、銅その他真鍮などの合金なども金属アレルギーが起きます。

なぜコーティングで金属アレルギーになるかというと、着用で表面のチタンコーティングがはがれるなどして汗などでイオン化し、母材の安価な金属が皮膚に悪影響を及ぼすから。

純チタンだけではこうしたことは起こりません。

*チョコバナナに例えると

屋台のチョコバナナのようなもので、中身のバナナに高級チョコをコーティングして、硬くて丈夫なアクセサリーとして売られていても、使ううちにチョコがパリンと落ちてしまうわけです。なぜなら、チタンはとても硬い金属ですが、母材は柔らかい。母材とコーティングとに硬度の差が大きいと、土台が不安定で密着性が悪いわけです。そのためにバナナとチョコのくっつきを良くするためにニッケルなどのアレルゲン金属が層となって使われています。

みかけがチタンでも中身に要注意

金属アレルギー持ちの方は、純チタンのみ着けられると考えて良いと思います。他の金属にチタンコーティングというのは避けるべきです。メーカーと販売者が違うような流通の中では、母材の金属が何なのか、店員さんがわからに場合の方が多いのが現状です。

 

安心できるチタン専門店の作る国産の純チタンアクセサリーを着けて金属アレルギーでも安心してファッションを楽しみましょう。