イギリスの禁煙事情
今のたばこの税率は10年前のイギリスのたばこの税率と比べてもまだ低い。たばこ税により20年まえでさえ今の日本よりも高かった。
ロンドンに居た時代、よくPUBに足を運んだ。手軽にランチもでき、ビールも飲め、みなチップアンドフィッシィズを食べていた。
時代は禁煙となり、数千件のパブが廃業したという。禁煙がもとで、客足が遠のいたという図式。ほんとうにそうだったのだろうか。パブでおいしいお料理って食べられただろうか?20年前はイタリアンレストランもまばらだったけれど、今ではイギリス料理店がないことをいいことに、というか各国から進出してきて、寿司はあたりまえにあるし、おいしいかどうかはさておいて、ロンドンにはラーメンまである。街角には手巻きすしなどのBENTOとかかれたテイクアウト専門店もある。
ちなみにロンドンにも御徒町のような宝飾ストリートも
あり、ダイヤの仕入れや、ジュエリーを買う観光客も目立つ。ウインドーの中に並べられた指輪をガラス越しに見るひとがいきかう通りがある。
税率といえば、ビールの税率の、民間と当局のバトルもおもしろい。
そもそも酒税法のいうところのビールという定義は、当時は麦芽の%こそがビールたらしめる要素とされ、その含有量の違いにより税率も定められていた。
今となっては、麦芽なんてまったく使用せず、代替え原料となるとうもろこしも登場し、第3のビールなるドリンクが市場に出回る。
当局からすれば、それは法の網の目をくぐりぬけていると見て取れるのかもしれない。しかし、メーカにしてみれば、麦芽なんかつかわなくてもビールっぽい味で、しかも低い税率で提供できる新しい飲み物の開発、発明なのだ。ビールもどきの飲み物はどんどんこれからも開発されていくのだろう。
近い将来、貴金属の分野にも税率の線引きがされたらどうなっていくのだろう、ジュエリー業界は。
分煙
日本でももう公共の場所での全面禁煙が言われる。
分煙でなく禁煙。
そういえば一昔前までよく歩きたばこをみかけたが、今や路上禁煙もすっかり定着してきた。
渋谷区は分煙ゾーンが設置されていて、交差点のすみにもくもく煙があがっている。禁煙を強くうたいあげる区があるが、ここはあくまでもエリア分けで対応する路線を選んでいる。さすがに10年前よりはぐっと歩きたばこが減った。しかし、渋谷は観光地。他県からひょいと遊びに来た若者は(田舎者)は歩きたばこで闊歩し、けむりをもくもくあげながら歩く。俺はおのぼりさんといいながら。
ちょっと前までは、灰皿からたばこの吸い殻が引火して燃え続けた臭いけむりが
立ち上る場面もほとんどみなくなってきている。
ひとの意識とはだんだん浸透していずれは受け入れられるもの。時間はかかるけれど。
2011年 東京世田谷区の一部でも、ポイ捨て禁止と書かれたポスターが貼られるようになってきました。路上で喫煙もむずかしいこのご時世、被災地に親類がいる方に、何が一番欲しいと聞いたところ、身内ならではの答えが返ってきたそうです。煙草を送ってくれと。しかも、家族全員違う銘柄で。2カートンづつ送ったそうです。なかなか自治体が支援してくれていても、たばこが欲しいとは言えなかったんでしょう。身内ならではです。こんなときにたばこなんか吸わなくても死なないだろうと怒られてしまいそうですからね。